臨床型乳房炎に対する冷竜法の効果 -保冷剤を用いての補助療法-

摘要

乳牛における乳房炎は、乳頭孔から侵入した種々の病原性微生物の感染が原因で、乳房局所の炎症や発熱などにより全身症状を引き起こす疾病である。また、その生産物である乳汁は出荷停止となるだけでなく、その後の乳量および乳質の低下にもつながる可能性が大きく、酪農家にとって大きな経済的損失を与えるため、乳房炎が発症してしまった場合でも早期に乳房炎を治癒させることが重要となる。 　 そこで本稿では、臨床型乳房炎の治療期間短縮を目的とした補助療法として、保冷剤を用いた冷奄法を紹介する。