規模拡大時ほえるべきg営内外を取り卷く課題

摘要

筆者は乳業関係に6年、県酪連に9年勤務した後 独立し、乳牛の診療と酪農経営コンサルタント業の 仕事に就いた。その4年後、友人と当社を設立して 今年で22年を迎えた。当社業務の2本柱の一つは "オリジナルソフトを用いた飼料設計"である。このオリジナルソフトは入手可能な飼料原料30数 種類の中から、それぞれの農場の牛群の現状に対し て一番適したTMRや個別給与の組み合わせ（乾物 = DM、可消化養分総量-TDNから微量ミネラル まで36項目の栄養成分を満たす）を、その時点での 最低価格になるように設計する。この場合の目的は 「最低価格で飼料原料個々の配合量を最適解する」 ことにあるが、さまざまな条件や制約の変化で"最 適解"は全く異なってくる。例えば、飼料原料単価 の変動や供給状況の変化、乳脂率改善のための特定 飼料の給与量の変更、生乳品質などによる飼料給与 量の制約など、飼料側の問題だけでなく、牛群状態 の変化（乳量、乳成分、繁殖状況）に対する栄養要 求量や飼料濃度の変更なども条件や制約となる。