飼料イネ(稲wcs)の飼料特性と給与上の留意点

摘要

1.はじめに主食用米の消費減少下で水田の有効活用と自給率 の低い飼料の増産をはかるため，水田の飼料利用は 喫緊の課題である。農業労働力や財源の限られる中 で，家畜生産に有用な飼料増産の観点からは，長期 的には水田の畑地化とともに，飼料用とうもろこし ゃィタリアンライグラス等の牧草生産を推進すべき と考えられる。しかし，これら飼料作物の栽培に不 向きな湿田が多いことや水田作農家の多くは稲作に 馴染みのあることから，政府は飼料用稲生産の推進 に力を入れている。飼料用稲には，主に中小家畜向 けの穀実を収穫する飼料用米と，主に大家畜向けに 茎葉を含めて稲全体を収穫調製する飼料ィネ（稲 WCS)がある。ここでは，後者の飼料イネの飼料特性と給与上の留意点を紹介する。