撲滅計画 －立案から達成まで－

摘要

豚コレラは、明治21年の発生以来、養豚分野における最重要疾病として、大きな被害をもたらしてきた。 昭和44年、速効性、安全性に優れた生ワクチンの実用化を契機に、組織的なワクチン接種の体制も整備されて発生が激減し、平成8年度には、5年間の計画で撲滅対策が開始された。 計画から5年余遅れ、18年4月からワクチン接種が全面中止され、中止後1年を経過した19年4月1日には、国際獣疫事務局（0IE）の規約により我が国は清浄国となった。この10年余に渡って展開された豚コレラ撲滅対策の立案から達成までを振り返ってみたい（表1）。