養豚場72戸における2015年-2017年の抗菌剤使用量の記述的調査

摘要

獣医療分野での薬剤耐性菌の出現は，動物における治療効果の低下につながるのみならず，家畜等を介してヒトへ 感染する可能性も指摘されている.抗菌剤の慎重使用によつて耐性圧を下げることは薬剤耐性菌の出現を抑制する重 要な柱であり，抗菌剤使用量の継続的なモニタリングが必要である.現在日本における動物用抗菌剤の最大の用途は 養豚分野である力5,農家レベルでの抗菌剤使用量のモニタリングデータが十分あるとは言えない.本研究では肉豚として出荷された肥育豚1頭あたりの有効成分重量という指標を用いて，養豚農家における20は年から2017年の抗菌剤 使用量の記述的調査を行った.