イベルメクチン製剤を用いた駆虫プログラムの実施と乳用牛の生産性

摘要

イベルメクチン製剤（アイボメックトビカル~(R)；IVMT）を用いた駆虫プログラムを北海道根室管内の乳　 牛群に実施し、聞き取り調査を主体としてその効果について検討した。 IVMT投与プログラムは①投与開始時期に、投薬による乳、肉の出荷期限に関係しない午に対しては全頭一斉投与、②一斉投与後3ヶ月目から初産を迎える妊娠午に対する分娩の2～1ヶ月前の投与、③経産牛に対する乾乳期の投与（分娩前投与）、④子牛、若牛に対する1、6および14ヶ月齢時に投与した。 駆虫プログラム実施後には、（1）分娩前のⅠVMT投与による子牛の下痢の改善、（2）若午の発育正常化による初回発情時期の早期出現と初産分娩時における李み体重の増加（≧560kg）、（3）2農場における繁殖成績（空胎日数の短縮）と乳量の改善、（4）外部寄生虫の駆除が確認された。