牛疾病の発生状況および予防対策の現状と課題

摘要

近年、給与飼料の改善や育種改良の進展によって、乳 牛の泌乳量は飛躍的に増加してきた。牛群検定実施牛における305日補正乳量は、平成15年ごろまで順調に増加 し、それ以降乳M増加のスピードがやや鈍化している が、平成25年度には9,000kgを突破している。また、黒 毛和種肉卞の生産:においても、高級牛肉の消費ニーズの 高まりに伴い、各地で'卜肉ブランド化への取り組みが進 hでいる。これら背景のもと、秫々の代謝障害に起因し た代謝病（生産病）が多発している。ーガ、平成20年に 発した口蹄疫をはじめ、[：司際的なヒトと動物の移動の活 発化に伴い、棟々の感染症や伝染病が多発している。感 染症のなかには泌乳量増加などによる抗病性の低下に起 因した11和見感染症の発生も多い。