新たな飼料原料と最近の採卵鶏の能力、特徴について(1)採卵鶏、肉用鶏における飼料用米の検討結果

摘要

生産コストの多くを占める飼料のコストや採卵鶏の能 か特徴については、養鶏経営上大きな関心事ということができる。今回、飼料の自給率向上のため国策として増産が進められている飼料用米と、その一方でァメリカのバィォェタノ —ル産業の拡大に伴い生産量が増加しているトウモロコシ乾燥蒸留粕(DDGS)について、新たな養鶏飼料原料という観点から有効活用について検討した。また、当場では長年にわたり、採卵鶏の銘柄比較を実施しており、採卵鶏の能力や特徴についてデ—タを蓄積しているので、これらの取組みや成果について紹介したい。当場では過去に飼料用米の玄米について、採卵鶏飼料への活用を検討した。その内容は配合飼料中に六割程度含まれるトウモロコシと飼料用米の玄米の栄養価が近いことから、飼料用米の玄米(品種：タカナリ)で配合飼料中のトウモロコシを代替するというものである(表ー)。その結果、飼料用米の玄米でトウモロコシを全量代替しても、成分値を同等にすることで、生産性に関しては問題なく使用できることが確認できた。