土壌くh蒸剤処理と亜リン酸粒状肥料の施用による ネギ萎凋病の発生抑制効果について

摘要

鳥取県西部に位置する弓浜半島は古くからネギ栽培が 盛hで，西日本有数の産地となっている。鳥取県の根深ネギは3-5月収穫の春ネギ，6-9月収穫の夏ネギ， 10-2月収穫の秋冬ネギの周年栽培が行われている。近 年，夏期の長期間の猛暑日，真夏日の頻出，豪雨，乾燥 による夏越しネギの品質，収量低下が大きな問題となつ ている。特に連作圃場で高温，乾燥を経過する9-10月 に収穫するネギでは，萎凋病，白絹病，軟腐病，セン チュウ類などの土壌病害虫，および雑草繁茂による被 害が多発し減収が大きいため，ネギ萎凋病(Fmarium oxysporum f. sp.cepae)を主対象にした防除効果の高い対 策が求められている。そこでネギ萎凋病に対する亜リン 酸粒状肥料の散布効果について，土壌くh蒸剤と組み合 わせて使用した場合の有効性を2010年および2011年の2 か年検討を行い明らかにしたので報告する。