タイリクヒメハナカメムシに対する3種薬剤の影響

摘要

花弁栽培の重要害虫であるアザミウマ類は一般に要防除水準が高いため，使用する薬剤は多量になることが多く，抵抗性の発達等が問題となっている。 また，その防除費用も生産費を押し上げる要因ともなっている。 アザミウマ類に対する有効な天敵防除資材として，ヒメハナカメムシ類が着目され，ナスやピーマンなど多くの果菜において検討されてきている。 しかしながら，これまで花井類のアザミウマに対するヒメハナカメムシを用いた防除は，花井の防除水準の高さと相まってこれまでほとhど行われてきていない。平野ら（2002）はカーネーション栽培におけるタイリクヒメハナカメムシの防除効果について検討を行ったが，タイリクヒメハナカメムシ単独での防除効果は不十分なものであった。