高校生の食肉及び食肉動物のかかわりに関するアンケート調査

摘要

私たちの身の回りからニワトリ，ウシ，ブタ，ヒツジ，ヤギなどの食肉動物を直接生きたままで目にする機会が年々減少している。 中、高校生は，マクドナルド等に代表されるハンバ、ーガ、ーを毎日ロにしているものの，その食肉がどの動物から由来し，一体どこからどのようにして加工されてくるか意外と知らないことが多い。食と農の距離が拡大し，食肉や食肉動物のことを知らないまま多くの高校生たちは，進路先の大学に農学（畜産、獣医，栄養、食品）系などを選択しているという現状がある。 家畜は生きて生活している動物だということを，たとえ頭では理解していても，生活実感として把握する機会には恵まれていない。 一方，「生き物」を知らないまま大学生になっているという現実があり，大学生の生物観や生命感は年々後退し，「いのち」に対して無感動になりつつあるという指摘もなされている。