中学生における自己健康評価と歯·口の健康状態

摘要

要旨:埼玉県下の中学生1～3年生525名を対象に, visualanalog scale (VAS)を用いた現在の心身の自己健康評価および歯·口腔領域の健康状態(歯肉の状態,口臭,唆台状態,顎関節)についてのアンケートの調査を行った.また,心の健康評価の低かった群(0～49ポイント) 91名と,高かった群(90-100ポイント) 87名のアンケート調査における「はい」の回答率を比較し,心身の健康と歯·口の健康との関連性を検討した.心の健康評価は平均66.1±27.0ポイント,身体の健康評価は平均70.6±22.1ポイントであり,両者の間に関連性が認められた(p<0.001).また,心の健康評価の低かった郡ま高かった群に比べ,歯·口腔領域の有訴率は高かったことより,心身の健康と歯·口腔領域の健康状態との関連性が示唆され,保健指導や治療における心身両面からのアプローチが必要であると思われた.