0果樹における生体情報のセンシング法

摘要

果樹栽培では個々の園地の中でも一本一本の樹体の特性には違いがみられることが一般的で あり，その違いなどを経験的に把握して，樹体に応じた管理が行われ，それは積み重ねられた 知見や技術となっている。樹体ゃ果実は発育ステ一ジに応じて順調に成長することもある力s， 最近ではむしろ異常気象が頻発し予測できない環境におかれることが多い。一本ごとの違いと ともに，同じ樹体でも時期による環境の変化をリアルタイムに，かつ的確に把握し，対応する ことでより一層きめ細かな管理を行うことによって，高品質を維持し，果実品質のばらつきを 軽減することが可能になると考えられる。したがって.個々の樹体の状態を非破壊的に知るこ とが必要と思われる。生体情報とはこのように，土壌条件（水分や肥料など）や環境条件（温度，日照など）の変 化を反映した果実を含む樹体の状態を具体的な数値として表したもので，センシングとはその ための非破壊的な種々の計測手法をさす。また，センサーは具体的な計測装置のことをいう。