施肥の問題

摘要

東北の寒冷地、特に山間地帯では、冷温の場合どのように乗り切り、安全に、しかも多収を上げることができるかということです。冷害は単に気象的な原因だけで起こるのではなく、土壌条件が冷害を助長していることもある。 冷害常習地帯は、大部分台地とか山間部であって、漏水が激しく、したがって冷水をかけ流しせざるを得ないような水田であり、また、これらの土の大部分はタロボクなどといわれる火山灰土壌であることがわかる。このような水田では、①水温が低いため移植した苗の活着が悪い; ②水漏れが激しいため養分が逃げてしま、つ; ③稲は十分に養分を吸えないので分けつが少なくなる; ④生育が遅れる結果、生育後期の早冷のため稔りが悪くなるしたがって冷害を受けやすい地帯の水稲に対するリン酸の重要性が問題である。