植物病原細菌の同定、判別手法

摘要

雁病サンプルなどから分離された植物病原細菌の分類上の所属を明らかにする（同定），過去に分離された菌株と比較して菌株レベルで同一性、関連性を評価する（判別、タイピング）といった機会は，病害関係の研究室では多いのではないだろうか。 その際に用いられる手法は「表現形質の検査」，「血清学的試験」，「菌体成分の分析」，「遺伝情報の利用」の四つに大きく整理することができる。しかし，そのいずれに関しても，原理，解像度，信頼性，迅速性，難易度，コスト等に関してバリエーションに富hだ多種多様な手法が報告されており，どれを用いればいいのか迷ってしまうほどである。