第5回 ブランド戦略と価格政策

摘要

前回に続き、ブランド商品について考えてみます。 鶏卵の販売戦略において、「直売比率を高めたい、そのためには特殊卵やブランド商品を作りたい」　と多くの生産者が思っています。 その特殊卵やブランド商品は、相場の変動に左右されない固定価格で販売を設定する方法がとられています。 ただ、最近の飼料原料価格の急激な高騰で、現在の販売価格の見直しが迫られています。 JA全農たまご㈱は八月から一個当たり三円程度の値上げを発表し、実施しています。 大手鶏卵生産者も追随することを表明し、首都圏ではおおむね実行されているようで、九月以降はさらに浸透するものと思われます。 しかし、生産者の中からは「今回の値上げは大手だけで、われわれのところはではそのようにいかない」との声も一部に聞かれます。