発生から3年目を迎えたCCDの現状

摘要

アメリカにおけるCCDの現状について、過去2回「畜産技術」誌で紹介してきた。本稿では、その後のアメリカにおけるCCD研究の現状と、ヨーロッパ諸国におけるミツバチ不足対策について報告する。　蜂群崩壊症候群（Colony Collapse Disorder、以下：CCD）については、以前の記事で解説したが、簡単に復習しておきたい。2006年、アメリカで起こったミツパテが突然いなくなる現象は、ミツパテに多くの作物の花粉媒介を依存しているアメリカ農業に対して重大な懸念を引き起こし、世界の注目を集めた。この現象はCCDと呼ばれるようになった。2007年度にも前年を上回る規模で同様な現象が発生した。また同様な現象は2006年以前から発生していたことがわかった。さらに多くの国でCCD様の現象が起こっていることが報道されている。