日本畜産学会第98回大会シンポジウム：アニマルサイエンス研究の最先端--反芻動物における採食量調節

摘要

北里大学の黒瀬と申します。 きょうは，「反芻動物における採食量調節」ということで，インスリンを中心に話を進めていきたいと思います。 単胃動物の場合は，摂取した炭水化物はグルコースに分解され，小腸から吸収されたブルコースがインスリンを分泌します。 インスリンには，たとえば脂肪組織に作用するとレプチンというホルモンを分泌する作用があります。 それから，小腸からグルコースが吸収される際にグルカゴン様ペプチド1（GLPー1）が分泌されることが報告されています。これらのホルモン（レプチン，インスリン，GLP－1）は，血流を介して中枢神経系に作用し採食量を抑制すると考えられています。