電気化学検出HPLCを利用した中薬含有成分および植物由来の生物活性物質の定量分析

摘要

中国の伝統医学である中医学で使用される薬物を中薬といい，中医学を基に日本で独自に発展した漢方医学で使用される薬物を漢方薬という．中薬と漢方薬では，薬物の名称が同じであっても処方内容や基原植物が異なることが多々あるので，中薬と漢方薬は区別されている．中薬の多くは，薬用植物を乾燥して製した生薬を数種類組み合わせて調製するめで，薬効成分は植物内の代謝経路を介して生成される有機化合物であり，アルカロイド類，テルペノイド類，サポニン類，苦味配糖体，フラボノイド類，アントラキノン類，ステロイド類，精油類，タンニン類，多糖体類，青酸配糖体類に大別される．