代謝異常合併症例

摘要

血糖コントロールの管理目標は，患者個々の病態·治療状況を考慮して，日本糖尿病学会のガイドラインに基づき，HbA1c値を用いて定める.脂質管理は，患者のリスクに応じて，日本動脈硬化学会のガイドラインに基づき，LDL-Cの 目標値を設定する.尿アルブミンは，高血圧のみならず糖尿病性腎症早期発見マ一カーとして有用である.過食·運動不足などの生活習慣の乱れが，メタ ボリックシンドロームに代表される個体の代謝異常と， 耐糖能異常，脂質異常，高血圧などの生活習慣 病を招き，これらが重積すると，動脈硬化性疾患の 発症頻度がきわめて高率になることが明らかにされ ている.