大立体角PET装置における3D連続全身スキャンの重み付けRebinning法

摘要

3D-PETは高感度な全身腫瘍検査にも有効であるが,再構成に用いるデー夕の最大リング差(最大受容角)を制限しなければ,体軸方向に感度が不均一になるという問題点がある.それに対し3D連続全身スキャンでは,細かいピッチでベッドを移動させながら,各位置での検出器リングペアのサイノグラムに計数を加算することで,体軸方向の広い範囲に渡り均一で高い感度分布を得ることができる.今回,本手法を将来予想される検出器立体角の広いPET装置に拡張し,加算後のサイノグラムを平行スライス·デート夕に束ねるrebinning法の検討を行った.シミュレーションによって再構成画像の評価を行った結果,リング差ごとの重み付けを加えたFORE-J(Fouiierrebinning usingJohn's equation)法がS仰と分解能の両面で優れていることを示した.本手法により,収集時にサイノグラムを順次読み出して効率的に処理しながら,すべての検出器リングペアのデータを使った感度向上が実現可能になる.