発症した病的共同運動に対するボッリヌス毒素?ミラーバイオフィードバック併用療法の治療開始時期よる効果の検討

摘要

病的共同運動は、末梢性顔面神経麻痺の後遺症のうち最も 高頻度に出現する症状であり[1]、一旦発症すると治療困難 とされてきた。我々は、病的共同運動の中で最も不快な口運動時の不随意な閉險の評価方法として險裂比を開発[2]、そ の治療として、ボッリヌス毒素?ミラーバイオフィードバッ ク併用療法を開発し有効性を示した[3]。しかし、その効果 には個人差を認めた。そこで、治療開始時期が早いほど治療 効果がよいと考え、顔面神経麻痺発症1年以上経過して併用 療法を開始した群と、1年未満で治療開始した群の治療効果 を比較検討した。