顔面神経全滅荷術Superior Prelabyrinthine Cell Tracts Approach

摘要

Bell麻痺や、 Hunt症候群に代表される末梢性顔面神経麻痺の神経障害の進展に、側頭骨内の神経絞鞄が大きな役割を占めていることには多くの認めるところである。 神経浮腫は膝神経節に端を発するが、浮腫の進展は順行性だけでなく逆行性にも広がる。よって、顔面神経の減荷は膝神経節の末梢側だけでなく中枢側、迷路部も完全に行う必要がある。従来、顔面神経全滅荷術は、経乳突的顔面神経減荷術に加えて、側頭関頭を行って、中頭蓋商法による迷路部の減荷を加え、顔面神経を全滅荷していた。しかし、生死に関わりのない顔面神経麻痺の治療に関頭術を要する手術を施行することは，手術を受ける患者の立場ではもちろhのこと、手術を勧める医師も蒔蹄することは避けられない。 今回の報告では、大きな側頭関頭を要さずに迷路部から内耳道底までを開放するSuperior Prelabyrinthine Cell Tracts Approachを開発したので手術法について述べる。