米中サイバーセキュリティ動向－国際政治学の視座からの分析

摘要

2018年1月に、中国Huaweiのスマートフォンの米国AT＆Tからの販売が米国の安全保障上の理由から中止になることが明らかになった。米国において中国メーカーの製品が安全保障上の懸念材料となったのは、これが初めてではない。本稿では、米国と中国のサイバースペースをめぐる動向について見ていきたい。米中関係において、サイバーセキュリティがどのような位置づけにあるのか、米中両国間でサイバースペースをめぐる争いは回避できるのかを国際政治学の視点から考察していきたい。また今後の日本における影響と考えられる課題を提示したい。