保湿化粧品におけるin vivo／in vitro評価試験

摘要

消費者がスキンケアー化粧品に求める効能効果は，保湿，美白，抗老化に大きく分類される。この3つの分類のなかで，スキンケアー化粧品の最も基本的であり，かつ重要な効果は保湿効果である。皮膚の表面水分量は，皮膚の表面形態に大きく影響を及ぼす。水分付加は，皮膚表面のシワを浅くし，アセトンによる脱水，脱脂質処理は，皮膚表面のシワを深くする（図1）。この事実は，2011年に厚生労働省から新たに承認された「皮膚に潤いを与え，乾燥によるシワを目立たなくさせる」という化粧品効能効果が論理的であることの証明であろう。