アンテナを小形化する方法,等価回路表現,インピーダンス整合：小形アンテナの基礎知識

摘要

線状アンテナの小形化方法を図2.1に示します．アンテナの大きさには，最適な動作寸法すなわち「共振長」というものがあり，通常は波長の悠程度の大きさです．アンテナの入力インピーダンス（Z_(in)）は次式で表されます．Z_(in)＝R＋jX………………………………（2.1）ここでRは入力抵抗で，Xは入力リアクタンスです．Rはアンテナから放射される電力や，アンテナ導体で損失される電力の和に対応します．Xはアンテナ近傍に蓄積される電力に対応します．寸法が半波長のアンテナでは，Rが約73Ωとなり，特性インピーダンスが75Ωの給電線との整合性が良好になります．また，Xが零となるようにインピーダンス整合を行えば，アンテナへの供給電力が空間放射へと無駄なく変換されます．