CPL、2011年世界需要は微増の425万t～供給ネックでゼロ成長－2012年は新増設多数／供給不足解消も需給は緩和へ－

摘要

CPL（カプロラクタム）の2011年世界需要は、前年比微増の425万トンとなった。2010年に続いて複数のナイロン重合設備が新たに立ち上がったものの、CPLの供給能力に余力がなく、結果としてゼロ成長にとどまった。2012年は中国を中心に合計で年産60万トンの新設備が稼働する予定で、供給不足は解消される。このため、本来の成長に見合った需要増加が見込まれるが、急激な生産能力の拡大によって短期的な需給の緩和は必至。多くの設備が稼働する年後半以降は市況の下落とスプレッド（原料との値差）の縮小が予想され、各メーカーのコスト競争力が明暗を分ける最大のポイントになりそうだ。