麹菌を用いた生分解性プラスチック分解リサイクル（後編）＜生分解性プラスチック分解への発酵技術の応用＞

摘要

クチナーゼのような生分解性プラスチック分解に関わる酵素のほかに分解に関与するような因子が存在するかを明らかにするために、私たちがすでに試作していた麹菌のcDNAマイクロアレイを用いて遺伝子発現プロファイルを解析した。単一炭素源として、PBSAの原料モノマーであるコハク酸や1，4－ブタンジオールを用いた液体培養と、PBSA乳化液またはPBSA粉末を用いた液体培養で培養した菌体からmRNAを調製し、マイクロアレイにより発現プロファイルを解析した結果、培地の違いによって発現量に大きな差が認められる遺伝子が2個見出された。