X70Grade クラッド鋼管溶接熱影響部の高靭性化

摘要

近年の CO_2 排出規制などに伴い天然ガスの需要が増しており、海底ガス田からのサワーガスの輸送 にはC-Mn 鋼を母材とし、合せ材としてSUS316L を熱間圧延で接合したクラッド鋼管の採用される 機会が増えてきている。クラッド鋼管の製造においては、合せ材の耐食性確保のため高温焼入れが施 されることから母材の結晶粒微細化が難しく，特に溶接熱影響部(HAZ)では結晶粒が粗大化し靭性の 低下が問題となっていた。この問題を解決するために、X70Grade の強度レベルを満足し溶接性にも 優れたC-Mn 鋼を開発するとともに、HAZ の特性および結晶粒粗大化抑制機構について検討を行った。