超微細粒AIの室温なひずみ速度依存変形に及は焼鈍と予加工の影響

摘要

巨大ひずみ加工により作製された超微細粒金属材料は優れた機械的性質を示すが，同時に通常の金属材料とは大きく異なる力学特性を発現することが知られている．我々はARB により作製された超微細粒アルミニウムが，室温引張変形において顕著なひずみ速度依存性を示すことを見出した．しかし，その詳細なメカニズムは明らかとなっていない．ところで，超微細粒金属材料においては可動転位の有無が変形挙動に影響を与えることが知られている．本研究では，焼鈍材と焼鈍＋圧延材を比較することで，可動転位が室温ひずみ速度依存変形に及ぼす影響を調査した．