( S133) 厚板γ線厚み計精度向上対策

摘要

厚板仕上圧延機後面に設置されているγ 線厚み計は、最終製品の板厚を決める重要なセンサである。その測定原理は、鋼板に照射したγ 線の減衰率を板厚に換算する方式であるが、その減衰率が鋼板温度や成分等に依存して変わるため、被圧延材に応じた適切な補正が必要となる。従来、鋼種·板厚·表面温度で層別した補正テーブルを用い、人手でメンテナンスしていたが、精度向上に限界があった。そこで、今回、自動層別型重回帰手法1)を用いて、実績データから補正係数を高精度に予測するモデルを開発し、補正テーブルを造り直すことにより、γ 線厚み計の測定精度が約20μm 向上する効果が得られた。