( J027) マイクロ波電場及び磁場加熱による酸化物磁性体の結晶構造変化

摘要

マイクロ波周波数帯の電磁波は波長が数cm?0.1 mmで、物質の粒径（μｍ）、分子サイズ（ｎｍ）に較べて格段に長く、物質から見ると空間的に一様な電磁場が数GHzからTHzの周期で繰り返されると見ることができる。このことは、マイクロ波の交番電磁界は、物質の価電子（物質中の最外角電子を価電子という）に位相が揃った外力を及ぼし、集団的（コレクティブ）な揺動を与えていると考えられる。一方、加熱対象の材料は結晶構造や不純物により、マイクロ波による集団的な揺動に対し、感受性に違いが生じる。マイクロ波加熱は、誘電損失、磁気損失、ジュール加熱など様々な加熱機構が特徴である。