鋼のへき開き裂伝播の結晶粒レベル3次元シミュレーション

摘要

破壊のミクロ挙動を解明するために本研究では、ミクロな3次元のへき開破壊伝播モデルを提案し、き裂伝播の数値シミュレーションを行い、へき開破壊における様々な現象を統一的に理論化することを試みた。 ひとつの結晶粒内をき裂が伝播する際、3つのへき開面に作用する垂直応力σ_(normal)のうち最も高い値を有する（100）面をへき開面·き裂伝播経路として選択するものと仮定する。そしてσ_(normal)がき裂先端から距離r_c（?結晶粒径D）で限界応力J。 を超えた場合、へき開き裂は結晶粒の中を伝播すると仮定する。即ち、σ_(normal)~(max)> = σ_cが伝播の限界条件になる。そこでσ_(normal)を評価するために局所的な応力拡大係数K_a~(TIP)（α=1,2，3）を考える必要がある。 その近似値を計算する際に考慮する因子は次の3つである。