超音波ガイド下末梢神経ブロックにおける 有効性と安全性向上のための ブロック針先端および薬液注入部位に関する研究： 臀下部アプローチ坐骨神経プロックについて

摘要

超音波ガイド下末梢神経プロックが最初に誌上紹介されたのは1994年のことである。そのとき の超音波画像は骨や大きな血管がかろうじて推測 できる程度のものであり，これが当時一部の卓越 した技術の持ち主たちによって行われていた末梢 神経ブロックを普及させるものになるとは考えら れなかった。しかし，その後の超音波診断装置の 目覚ましい進歩に伴い，多〈の神経が視認可能と なっただけでなく，ブロック針や注入された薬液 の広がりに関する情報がリアルタイムで得られる ようになった。その結果，多くの神経ブロック法 が考案され，超音波画像の利用が末梢神経プロッ クの成功率や安全性に与える影響に関する研究が 行われた。