分離肺換気を用いた全身麻酔下食道がh一期根治術において麻酔方法の違いが周術期の患者予後に与えた影響の検討

摘要

全身麻酔における麻酔薬の選択は，周術期の患 者にさまざまな影響を与えることが知られてい る。基礎研究における麻酔薬の影響については，セポフルランによるナチュラルキラ一細胞（NK 細胞）の活性抑制やプロポフォールによる抗腫瘍 効果が報告され，また免疫能上プロポフォールの 優位性力s報告されている。一方，分離肺換気 を行う全身麻酔下胸部外科手術における臨床研究 では，プロボフォールによる静脈麻酔とセポフル ランなどの吸入麻酔との比較で生体に対する優位 性は明らかではなく ，相反する結果が数多く報告されている。