アジア、中国、日本のモノづくり見てある記--第1回 中国製オートバイの襲来：2000-02年のベトナム

摘要

アジアの国々を歩いて気がつくのは、製品の多くが日本ブランドと中国ブランド、韓国ブランドだということである。 生産地はそれぞれ異なっていても、この3カ国でブランドの8割以上を占めていると思われる。 日本ブランド、中国ブランド、韓国ブランドは、市場における位置を時には微妙に分け合いながら、時には直接真正面から競争している。 最近、日本ブランドと中国ブランド（製品）が真正面から衝突しあい、激しい競争を演じたのがベトナムのオートバイ市場である。ベトナムのオートバイ市場での競争は、日本メーカーと中国メーカー、日本のモノづくりの考え方と中国のモノづくりの考え方の違いを典型的に示している。 連載の最初に、2000年から02年にべトナム市場をめぐって生じた出来事について述べてみたい。