最新　工業触媒動向 第9回 メタンからLPG合成触媒

摘要

プロパン、ブタンを主とするLPG（液化石油ガス）は小型分散エネルギーとして世界中に広く普及している。日本国内では1，700万トン／年が消費され、ガスパイプラインの敷設されていない都市部以外での家庭用燃料として重要なエネルギー源となっている。その供給網は国土のおおよそ95％をカバーしている。石油以外の燃料として、中東の石油随伴ガスや安価な米国のシュールが注目されているが、天然ガスは容易に液化することができない。そのため国内に輸入されている天然ガスの国内内陸部への輸送は困難である。東日本大震災以後、電力の大幅な設備投資は困難である。容易に輸送できるLPGは東日本大震災でも重要な役割を果たしている。