自動車を中心に用途拡大

摘要

熱可塑性エラストマー（TPE）は樹脂とゴムの特長を兼ね備えた機能性素材である。加硫工程が不要であり，かつ，樹脂と同様の成形方法がとれるため生産効率が高められるのが特徴。その効果は，ゴムに対して軽量化が図れ，熱安定性が高く加工の範囲が大きく広がる，素材を組み合わせた複合材料が生み出せる，ゴムの代替としての設備投資の少なさやコスト削減，容易なリサイクル，多様な着色が可能であることによる意匠性の向上などさまざまな面で期待できる。昨今は自動車を中心に家電やIT，機械，工業設備，スポーツ用品，医療器異など広範な分野で採用が進hでいる。TPEはオレフィン系やスチレン系，ポリウレタン系，ポリエステル系，ポリアミド系に大別できる。