「簡易ガス事業」ガス事業法差戻し判断に混迷の色濃く－イコールフッティング実現は詳細制度設計議論の場で－

摘要

総合資源エネルギー調査会「ガスシステム改革小委員会」最終会合（第21回、1月13日）で、簡易ガス事業の法的枠組みが液石法から、ガス事業法へと差し戻された余波は今も鎮まる気配が無い。液石法への移行は既定路線と誰もが認識していただけに、急転直下、何故、ガス事業法に止まることとなったのか、呑み込めない関係者は少なくないようだ。液石法移行により供給施設·設備等が高圧ガス保安法適用となり、過大な事業者負担（別表）もあり得ることが判明し簡易ガス業界が巻返しを図ったのではないか。一方、自由化後も簡易ガスがガス事業法に止まる方が詳細制度設計の議論で有利に働くと考えた都市ガス業界のロビー活動が報われたのではないかなど、憶測は様々だが、最終局面での逆転劇に“邪推”も致し方ないところだろう。