灯油の増産による影響原油高も業転市況は低迷

摘要

原油価格（中東産）が99ドル／レルバーと100ドルに接近する高値で推移しているが、国内のガソリン市況は低迷しているため元売のマージンは減少している。その要因は、灯油が冷え込みで増販となり増産で対応、原油処理量をアップしたため、ガソリンも増産となり供給増となってきたためである。石油製品は連座品であるため、灯油のみを増産することはできず、原油処理増で対応すると、一定の得率で各製品が生産されるためガソリンなど他の石油製品は供給増となる。灯油を需要期のため増産すると、ガソリンなどに供給圧力がかかり、業転市況の値上げが難航する。出光のケースでは「昨年末から原油価格の上昇によるコスト増は約10円／リットルとなるが、仕切価格の値上げは5円50銭に留まっており、未達分が4円50銭となっている。」とのこと。また、末端市況は情報センター調査によると昨年11月が132円であったものが、足元は138円で6円の値上がりに留まっている。