急性虫垂炎に対する腹腔鏡下盲腸部分切除術施行後に診断された虫垂杯細胞力ルチノイドの1例

摘要

虫垂杯細胞カルチノィドは，大腸癌取扱い規約第8版では虫垂の悪性上皮性腫瘍 として腺癌の一亜型に分類されており,いわゆ るカルチノイド腫瘍とは異なり比較的まれで，力 ルチノイド腫瘍と腺癌の性質を合わせ持ち，その 生物学的悪性度は高い.今回，保存的治療後に 再燃した急性虫垂炎に対して腹腔鏡下盲腸部 除術を施行し，病理検査で虫垂杯細胞カルチノィ ドと診断され，リンパ節郭清を伴う追加腸切除を 施行した症例を経験した.