視野をひろげる専攻医育成2)在宅医となって感じる多機関?多職種協働の重要性

摘要

「地域医療情報システム」（日本医師会）の調 ベでは，本邦においては，人口が減少する一方 で，高齢者の割合が増加することが予測されて いる.高齢者は複数の慢性疾患を併存している ことから，予後予測が困難で，予期せぬ急な病 状変化により，基幹病院への緊急搬送も急増す るため，現状のままでは社会的混乱は免れない.てのため，advance care planning (ACP)の 重要性が増している.ACPは，患者と家族が医 療者ゃ介護提供者と共に，意思決定能力が低下 する場合に備え，予め終末期を含めた今後の医 療ゃ介護について話し合うことや，意思決定が できなくなったときに備え，患者に代わって意 思決定をする人を決めておくプロセスである. 患者?患者家族が望む医療ケアを実践するため には，多機関?多職種協働が重要であるが，そ のためにもACPは欠かせない.