インターフェロン長期投与の意義

摘要

C型慢性肝炎に対するインターフェロン（lFN）療法の治療目標はウイルスの排除である．C型慢性肝炎に対する6カ月間のIFN治療では1型感染例や高ウイルス症例におけるウイルスの排除はそれぞれ10％，12％に認められるにすぎない．他方，IFN治療中，肝機能は正常化するが，治療終了後，肝機能の再上昇が認められる，いわゆる再燃例が約50％に認められる．無作為化比較試験のメタ分析の結果から，lFNをより長期間使用することによってIFN治療終了後の再燃が抑えられウイルスの排除率が向上すること，1型や高ウイルス例などげN治療抵抗性と考えられる症例でもげN長期投与は有用であることが示された．