報道の立場から東日本大震災の医療をみる '過去'から'次'に向けての考察

摘要

死者·行方不明者が2万人に迫るという未曾有の被害をもたらした東日本大震災では，日本各地から岩手，宮城，福島へ，数百もの災害派遣医療チームlaisaster medical assistance team ： DMAT)力マと集結した.いわて花巻空港で広域搬送業務に携わった関西のDMAT医師は，活動を語る途中，こういって涙をこぼした，「あの時の借りがようやく返せたつて感じる......」"あの時"とは，1995年1月に起きた阪神大震災のことである.