成育医療の展望 小児科領域から

摘要

成育医療とは出生から死までのヒトの一生か自己完結的な意味をもったけでなく,つきの世代を生み·育てるというつぎの世代に生命が連続することを基本的なコンセフトにして小児科学や小児医療をとらえ直し実践しようとするあらたな小児医療の総体をいう.世界でもつとも低い乳児死亡率を誇るわか国で成育医療が提唱されたのは従来小児期のうちに死亡していたさまさまな先天性疾患や慢性疾患の治療が格段に進歩した結果.成人にまで至る患者が増加してきていることや,子ども達が心身ともに健全に育つことか難しい社会·時代になつてきていることから生じた,時代からの要請でもある.成育医療とは21世紀の小児医療がめさす行動目標てあり.成育医療のめさす概念がより広く国民と小児科医に受け入れられ,時代の要請に応えなくてはならない.そのためには国や自治体が小児医療へ人的にも財政的にもいままで以上に支援することか必要てある.