心房細動に対するアブレーシヨン治療

摘要

心房細動は心疾患の発症や高血圧などによる心筋障害を背景に，加齢とともに有病率が増加している不整脈疾患である.心房細動の治療は主に薬物療法であるが，2002 年に発表されたAFFIRM試験以来，従来の治療の主体であったリズムコントロールと，心房細動の早い心室応答を抑えるレートコントロールの優先順位が変化した，同試験などによって，リズムコントロールが必ずしも予後を改善させないという結果が出たことに加え，その後わが国で行われたJ-RHYTHM試験でも，リズムコントロールの有用性を示すことができなかった.一方で， この試験では，発作性心房細動患者では，リズムコントロールがQOL改善に有効であったという結果も出ている.