機能的端々吻合

摘要

日本における腹腔鏡下手術のめざましい進歩と爆発 的な普及により，結腸手術のほとhどすべてが腹腔鏡 下に行われるようになり，腸管再建は器械吻合で行わ れ，手縫い吻合再建を選択することは極めて少なく なってきた.自動縫合器を用いた器械吻合は，外科医 の経験年数に関係なく誰が行っても画一的な結果が得 られ，手縫い吻合と比較して術後縫合不全が極めて少 ない吻合法と考えられている. 自動縫合器を用いた結腸腸管吻合術で最も汎用されているのは機能的端々吻合術であり，順行式（normograde) と逆行式（retrograde)の2種類の吻合法が ある（図1)".順行式吻合に関する書物はこれまでに 多く発刊されているため，本稿では逆行式機能的端々 式吻合術を中心に述べる.