Confluence stoneに対する外科治療胆管損傷を避ける工夫

摘要

Confluence stoneを伴う胆石症の胆囊摘出術では，胆囊管縦切開による採石が有用である. 炎症の強い例では胆囊管と総肝管が癒着しており，胆囊管を総胆管と錯覚することがある. 潜在的胆囊癌の合併は高率であり，画像診断とともに術中精査が重要である.胆囊結石が総胆管内へ穿通して生じる病態は，Mir-izzi症候群から進展して胆囊胆管瘻を形成する型 (Corletta I型）と，結石が胆囊管開口部に嵌頓?開大 する型（Corletta II型，狭義のconfluence stone,以 下CS)に大別されるしかし結石が大きく，強い炎 症を伴う例では正確な病型分類は難しいことがある. 一方，胆囊癌の合併，腹腔鏡下手術の適応，衝 撃波を用いた内視鏡治療の適応など，診断や治療法 の選択に対する様々な問題が存在している.本稿では， CSに対する手術手技?診断上の注意点について検討 を加えた.