大腸癌における薬剤感受性試験CD-DST（Collagen gel Droplet embedded culture　Drug Sensitivity Test）法の検討 特に5－FU感受性と腫瘍内DPD（Dihydropyrimidine dehydrogenase）活性およびTS（Thymidylate Synthase）活性との関連－

摘要

ヒト癌の初代培養はin vivoにおける癌の生物学的特性を反映する系として注目されている。 とくに，最近開発されたcollagen gel droplet embedded culture drug sensitivity test（CD－DST法）は，細胞外マトリックスであるコラーゲンを基質とすることにより，生体に近い培養環境をつくり単層培養ではみられないような形態形成，機能発現などを観察できることが報告されている。本研究では，ヒト大腸癌を対象としCD－DST法による薬剤感受性試験を行い，5－FU感受性と組織内dihydropyrimidine dehydrogenase（DPD）活性およびthymidylate synthase（TS）活性との関連について検討した。