ドパミン調節異常症候群

摘要

ドパミン調節異常症候群は，パーキンソン病患者へのドパミン補充療法と関連して生じる行動障害である.L-ドーパへの必要量を超えた渴望とともに，病的賭博，性欲亢進などの衝動制御障害や常同的な動作の反復(punding)を呈する.危険因子には若年発症，男性，新奇性追求性格，ドパミンァゴニスト服用などが挙げられる.治療にはァゴニストの減量，中止が奏効することがある.危険因子を持つ患者では，予防のため早期から薬剤の選択や用量に配慮する.